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分配金利回りが高い=良いではない!

投資信託の分配金とは、投資信託の年間収益を投資家に還元するお金で、通常、決算時に支払われます。
ただし支払うかどうか、どの程度の割合で分配するのかは、運用成績やファンドの運用方針によって運用会社が決めるため、必ず決算期ごとに支払われるとは限らず、金額も決まっていません。

また分配金は、運用利益のうち「分配可能原資」といわれる資金の中から支払われます。
「分配可能原資」は、当期の年間収益の中から算出された「配当や利子などの収入」及び「有価証券売買益、評価益」と、内部留保金から拠出される「収益調整金」及び「分配準備積立金」を合わせて原資として、決算においてファンドが決定します。

「配当や利子などの収入」は、債券から得た配当や利子、また株式の配当(インカムゲイン)の合計金額で、収入源としては安定していて、原則としてマイナスになることはありません。
また「有価証券の売買益、評価益」は、株式や債券の売買によって得た利益(キャピタルゲイン)で、市場の変動の影響を受けやすく、収入源としては不安定で、マイナスになることもあります。

これらを原資として分配金が支払われますが、この分配金には「普通分配金」と「元本払戻金」(特別分配金)の2種類があります。
「普通分配金」は、ファンドの運用で得た収益を投資家に還元するものです。
しかし「元本払戻金」(特別分配金)は、利益の還元ではなく決算時点(分配金支払後)の基準価格が、購入した価格(元本価格)を下回っているとき、その差を埋めるものが「元本払戻金」(特別分配金)で、利益の分配ではなく元本を払い戻したことになります。
したがって非課税となります。

投資信託の分配金の受け取り方に5つのパターンがあります。
年1回、年2回(半年に1回)、4回(3カ月に1回)、6回(2カ月に1回)、12回(毎月)の5パターンです。
このうち年12回(毎月)受取ることができるファンドを「毎月分配型」や「毎月決算型」といいます。

「毎月分配型」ファンドは、ほぼ毎月一定額の金額を安定して分配することを運用方針としており人気を集めています。
退職した年金生活をおくる個人投資家から毎月の安定した収入源として注目されましたが、今では高齢者層に限らず幅広い年齢層へも広がっています。

「毎月分配型」ファンドは、毎月安定して分配金が受取れる反面、「複利効果がなく資産形成に向かない」「元本の取り崩しにすぎないケースもある」などの問題点もあります。
投資信託は資産形成に効果的だといわれているのは、分配金を再投資することによる複利効果が大きいのですが、この分配金を受け取ることで複利効果が小さくなり資産形成にはむかないのではないでしょうか。
また毎月の分配金の原資が、キャピタルゲインやインカムゲインなど運用による収益ではなく、元本を取り崩して分配していることになる場合もあります。

分配金のないファンドもあります。分配金がないからといって一概に良くないファンドということではありません。
もちろん運用成績が悪く配当原資がない場合もありますが、商品の性格として分配金を出さないほうがよいケースやファンドの投資戦略として分配金を出さないケースもあります。

インデックスファンドは、日経平均やTOPIX等の指数に連動する運用を目指しているため、基準価格が上昇したからといって分配金の払出をしてのでは株価指数の動きと基準価格の動きが乖離することになります。
したがってインデックスファンドでは、分配金は0円か非常に低い利率の水準に抑えているところが多くあります。

また、値上がりするたびに分配金を払出すよりも、値上がり分を再投資してファンドの純資産の拡大を目指すほうが投資効率が良いという投資戦略のファンドもあります。
なお、あらかじめ「分配金を出さない」と決めることができるのは、ファンドがスタートして3年目までです。
したがって一応すべてのファンドは分配することになっていますが、決算ごとに分配金を0円もしくは10円から30円(10,000円に対して)の低い利率に抑える運用を行っています。